おくでん日誌

2012年10月 秋の味覚を満喫したい! 山芋掘り



 2012年10月22日。農繁期も終わり「休みの日は家でゴロゴロしよう」と思っていましたが、畑仕事や庭木の剪定、 花散策や温泉めぐりなどやることが沢山あって内容の濃い休日を過ごしています。また、何をやるにしてもカメラを持ち出す ので、夜になってアップのためPCに向かっていますから時間がいくらあっても足りません(笑)世間一般で言う「貧乏性」 ということでしょうかね(汗)



と言うことで、今日はお休み。先日、実家の裏山にある柿の木にオレンジ色の実が見えていたので朝から柿の実を千切りに 出かけました。以前は祖父母が畑を作っていた裏山ですが、二人が亡くなってからは誰も管理する者がおらず荒れ放題で ご覧の通り。柿をGETするには、まずはこの薮を切り開かなくてはなりません。
美味しい秋の味覚を得るためには「パイオニア」つまり開拓者精神が必要不可欠です。



柿をバケツ一杯+α採りました。実家と親戚におすそ分けしても十分な量ですが柿が本題ではないので画像がなく、 今慌ててテーブルの上にひとつ置いて撮って来ました。



薮を切り開く時に、山芋の葉が沢山あり太いツルを見つけました。この時点で 柿 < 山芋 状態になったので 柿の実の撮影は吹っ飛びました。これが柿の画像が無い理由です。
上の画像の□部分の拡大画像はここをクリック。



家に山芋掘りセットを取りに帰り、舞い戻って来ました。山芋掘り棒、スコップ、移殖ゴテ、
竹切り用のカマ、そして薮の中なので蚊取り線香は欠かせません。



まずはカマでツルの周りの竹などを切り取り、移殖ゴテで枯葉を取り除いて穴が掘り易い状態に整えます。



上の部分は竹や木々の根っ子が多いので、掘り棒とスコップを使って豪快に掘り進めます。根は穴のふち辺りでカマを 使って切り取ります。枝切りハサミがあればBESTでしょう。
ツルの付け根から山芋の最上部が現れました。更に掘り進めると周りの根っ子が多いせいか、この芋はかなり 捻じれて生えている様です。



上の方は根が無ければスコップでも掘れる状態でしたが、下の方は土が段々と固くなって掘り棒でなければ太刀打ち 出来なくなって来ました。



土の固さで更に捻じれが発生しており、山芋がどちらの方向に向かっているのか分かりません。 ここからは移殖ゴテも使いながら慎重に掘り進めます。



掘り棒で突くと、刃先に土が付いて離れません。穴も1メートルを超え中の土を払いだすのも困難になって来ました。 掘り棒で突いては引き上げ、刃先に着いた土を移殖ゴテで取り除く作業が続きます。しばらくすると山芋の先端部がやっと現れました。



ここからが勝負です。今まで折らずに掘った山芋。ここで土からの切り離し時に折れてしまっては目も当てられません。 あくまでも私感ですが、山芋堀り士は、山芋を折らずに掘り上げ、竹に包んで持ち帰る事に最高の喜びを感じていると思います。 折れた山芋には何の魅力も感じないし、掘り上げた達成感も感じません。ここからは最大限に慎重かつ丁寧に作業を進めます。



パ・パ・パ、パッパ・パ〜ン。もの凄い形をしていますが、最後まで折らずに掘り上げました。自分でも「いい仕事をしたなぁ」 と感じ、達成感と充実感でこの山芋をいつまでも眺めていたい気持ちです。



裏返して見ても変な形をしているのは同じ。「あ・あれっ!!」裏返した拍子に○の部分が折れてしまった様です。 山芋掘り士としては痛恨のミスを犯してしまいました。あっと言う間にクールダウンです。何の魅力も無くなった 山芋ですが「どうせ実家にも分けてやるので、折る必要がある」と納得し、竹に包む準備を始めましたが・・・。



何とも雑な梱包です。しかも蔓でグルグル巻きにする時に、一番長い横枝も根元から折れてしまいました。この形状から するとこうなるのは目に見えていたんですけどね。
ガックリしていてもはじまりません。穴を土で埋めておしまいです。



まずは近くの実家へ寄ってお決まりの記念撮影です。「ほーっ、こりゃ凄いのぁ〜」と母親。 結局ここで、折れていなかった枝分かれ部分も全部折り取っておすそ分けすると「今日の晩ご飯で山かけごはんが食べられる」と大喜びです。
家に帰ってカミサンにも見せ、手にとらせてここでも記念撮影。自然薯はアクが強くて調理する時に激しいかゆみが出るので、 カミサンガ少し困惑気味の顔をしたのをわたしは見過ごしませんでした。



カミサンにカメラを渡し、泥だらけの姿でハイ!ポーズ。「汗臭い」と言われたのでシャワーに入り洗濯も済ませると サッパリしました。



自然薯とろろに新米の炊きたてごはん。ビッグダディほどではありませんが、実はわたしはワイルドな料理作りが好きです。 地味な料理はあまりしませんが、とろろ作りはお手の物です。山芋をすり下ろし、すり鉢でだし汁と混ぜて「カイイ(カユイ) 、カイイ」と言いながら、このとろろを作りました。いや〜しかしホントにアクが強いです。



やはり自然薯、大和芋や長芋とは味が違います。どんぶりに2杯美味しくいただきました。まだ1/3残って いるので次回が楽しみです。




おくでん日誌     戻る