観海寺温泉
いちのいで会館



(二階へ向かう階段からお店の看板を撮影)

 2015年11月6日、雑誌やテレビ等で見た青乳色のお湯が印象的で、前々から訪問したいと思っていた「いちのいで会館」へ初めてやってきました。
ここの本業は仕出し屋さんで、食事をしたお客さんに限り露天風呂の温泉に入ることができます。しかもメニューは1点のみ (9月〜4月がだんご汁定食で5月〜8月は松花堂弁当)というちょっと風変わりなお店です。



場所はラクテンチの近くにあります。別府ICの方からだとグローバルタワーを目指して下って行き、ビーコンプラザ手前の信号を右折します。 しばらく進むと案内板があるので指示に従って橋を渡り、急な坂を上っていくと到着しました。
いやーすごい場所にありました!離合困難な細くて急な勾配の上り坂なので対向車が来なくて良かったです。



お店横の道を駐車場へ向かうと20台ほどの駐車スペースがあります。



(あとでわかりましたが)この駐車場の上が「金鉱の湯」でした。



お店の正面へ歩いて来ました。



お店の右手には地獄(温泉)蒸し用のかまどがあったり


左手には噴泉塔(源泉櫓)?があったりで、いかにも湯の町別府らしいです。



1階が仕出し屋さんの作業場と会計場所で食事の受付は2階になります。



階段を上がる途中(あとでわかりましたが)右上に見えるのが「景観の湯」です。



2階入口の下駄箱に靴を置いて中に入ります。店のおばちゃんも後ろからついてきます。



「初めて来ました」と言うと、受付のおばちゃんから食事、温泉、施設の事などひと通り説明がありました。 今日は偶数日なので男湯が「景観の湯」で女湯が「金鉱の湯」との事。


食事代(温泉入浴含む) 1500円

9月〜4月まで だんご汁定食 、 5月〜8月まで 松花堂弁当
※松花堂弁当は通年注文できますが、9月〜4月は予約が必要

営業時間
平 日 11:00 〜 17:00
土日祝 10:00 〜 17:00
オーダーストップ 16:00

不定休

温泉 男女日替わり制
偶数日 男性「景観の湯」 女性「金鉱の湯」
奇数日 男性「金鉱の湯」 女性「景観の湯」

露天風呂家族湯も3つありました(利用規約は不明)


事前情報によるとここは3日間でお湯を入れ替えるそうで、入れたばかりのお湯は無色透明ですがだんだんと変色して3日目のお湯がより青乳色が鮮やかになるそうです。
「今日はお湯を入れて何日目ですか?」と聞くと「男湯の方はお湯を入れている最中でまだ湯船の半分しか入っていないとの事」・・・入れる途中という事は今日が1日目???
ガビーン!!でも「ひとつだけ入れ替えていないのがある」との事で一安心です。
女湯は「どれもお湯がいっぱい入っている」そうなので展望を楽しめない分お湯を楽しめる様です。


(お湯が青くなるのはなぜ?)
お湯が青くなるのは「シリカ」という成分が入っているから。源泉(ここの温度は100℃)は無色透明だが、温度が下がり時間が断つと化学反応をおこし光に当たると青く見える。



「食事と温泉のどちらを先にしますか」と聞かれ「先にごはんにします」と言うと広間に案内されました。 なお、「支払いは帰りに1階の会計でしてください」だそうで、伝票に食事代と貴重品入れのロッカー代を記入してくれて南京錠を渡されました。



窓際の席に座りました。上座にはステージもありました。



窓から別府湾方面が展望できますが、今日はどんより曇った空なので残念です。



セルフサービスのお茶を飲んでいると「だんご汁定食」が出て来ました。



メニューを選べないので好き嫌いのある人は不満でしょうか。うちのカミサンが肉がダメなので、鶏天をもらってえびとたまご焼きをあげました。
ここのだんご汁は具の種類も量も多くて汁も全部飲み干し、とても美味しくいただきました。



少し休んだ後、障子の奥のロッカーに貴重品を入れて南京錠で施錠し温泉へ向います。



受付横の出口にスリッパが用意されているのでそれを履いて外へ



出たところから出口を望みます



上り坂の途中に「景観の湯」と「金鉱の湯」の分岐点



今日は右の「景観の湯」が男湯、左の「金鉱の湯」が女湯。
景観の湯をさらに上がったところが露天風呂家族湯です



【 景観の湯 】



景観の湯の入口です。中に入らなくても湯船前のスペースが丸見えですが・・・



脱衣場はこんな感じ。



奥のドアから外を見るとプールみたいに大きくて雑誌でお馴染みの温泉が見えました。



少し期待していましたが本当にお湯が半分しか入っておらず、見事なまでのクリアー感!!



雑誌によく出るアングルではこの通り。これでは絵になりません。


源泉温度 100℃


泉質 ナトリウム−塩化物温泉(低張性・弱アルカリ性・高温性)

効能
神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき
慢性消化器病、痔疾、冷え性、病後回復期、疲労回復、健康増進、きりきず、やけど、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病




お湯はり中の湯船を色んな角度から(クリックすると別画面で拡大表示)


(この温泉は超美肌の湯です!)
「美肌の湯」の定義は1kgあたりに含まれるメタケイ酸成分が100mg以上ですが、 ここはなんとその3倍以上の346.6mg(脱衣場の温泉成分表より)も含まれています。


それなのにチョットお湯に浸かって出て行くお客さんが多いこと。幸か?不幸か?ここは全国的にも温泉で有名な別府。 遠くから来られる方は一日で何ヶ所も回っているそうなので、折角のいい温泉なのに残念だと思いました。



イスが整然と並んでいました。推測ですが下記理由によりあまり使われていないと思います。


※注意1 シャンプー、リンス、ボディソープは常備されていません
※注意2 決められた洗い場がなく鏡もシャワーも設置されていません
※注意3 脱衣場に鏡台がないので女性はお化粧ができません


以上をまとめると・・・お湯に浸かるだけの目的で利用された方が良さそうです。



大きな湯船のほかにあと二つ岩風呂があります。そのひとつですが・・・



こちらもお湯が半分で透明です。しかも45℃近くあるようなかなりの高温。


入った時に先客が1人いました。「どこから来られましたか?」というので「北九州の下にある苅田から来ました」と言うと、この方は「飯塚から来た」との事でした。
「この前に筑豊の湯に行ったら閉店していて、その代わりにこうの湯に行った」と言うと、よく知っている場所なので話が盛り上がりました。 温泉好きでここには何軒か回った後にやって来たらしく、すぐに出て行ったのでそこから貸し切り状態です。という事でご覧の通り思う存分写真が撮れました。


さて、いよいよ待ちに待った青乳色のお湯の登場です!!



ジャ、ジャジャ〜ン!もうひとつの岩風呂です。お湯もたっぷりで見事な青乳色!!



湯加減も丁度良くて気持ちよく浸かる事が出来ました。







色んな角度から撮りました(クリックすると別画面で拡大表示)



ビーコンプラザのグローバルタワーもここからバッチリ展望できます。


青い温泉にゆっくり浸かっていると20〜30代位の若い青年が入って来ました。カメラを持っていたので「これは同類登場だな」と感じ、 「写真撮りますか?」と言うと「前回来た時、お湯が透明だったのでリベンジに来た」との事。
今来た団体さんが食事の前にこちらに向って来ているらしいので早く撮る様に促したのも束の間。すぐに6人のメンバーが現れました。
でも・・・大丈夫のようです。熟年の彼らもカメラを持ち込み景色を撮っています。

わたしが温泉に向う少し前に1人で広間に入って来たこの青年「熊本からやって来ました」と言うので「もっこすですか」と尋ねると「生まれが大阪で仕事の関係で熊本に住んでいる」そうです。 この年代にしては珍しい大の温泉好きで、話を聞いているとかなりの広範囲に出向いている様子でした。もちろん温泉を知り尽くしているのでわたしが出た後30分経っても出て来る気配なし。

6人のメンバーは元同じ職場の同僚で、遠くは秋田の人がいたり鹿児島の人がいたりで年に何回か集まってあちこちの温泉へ行っているとの事でした。
女性メンバーもかなりいて、広間に戻ると宴会が始まっていました。カミサンが聞いた話によると温泉同好会の集まりだった様で浴場には15分程度いただけですぐに出て行きました。



【 金鉱の湯 】



「女湯は今、誰も入っていないから」とカミサンが写真を撮りに行ってくれました。



お湯もたっぷりで見事に青くて美しい温泉の色ですね。




同じ青でも光の当たり加減で随分とお湯の色が変わるみたいです。



【 露天風呂家族湯 】



景観の湯から少し上がった場所に入口があります。



露天風呂家族湯の建物が3棟並んでいました。





南京錠と伝票を持って1階の会計で支払いを済ませお店を後にしました。





美味しいだんご汁定食に青く美しい美肌温泉と湯の町別府を堪能出来ました。道が狭くて(画像では上手く現せませんでしたが)勾配がきついのが難点ですが、 平日ならお客さんも少ないようなので混み合う心配もなさそうです。
なお、車高の低い車は底を擦る恐れが大きいので、行くのは止めといた方が無難だと思います。


■いちのいで会館

所在地 〒874-0829 大分県別府市上原14−2
TEL 0977−21−4728
FAX 0977−23−0188





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